酒との戦いの記録を残すため『禁酒日記』を書いている、『禁酒ブロガーさかもと』と申します。
苦しみながら挑戦中の禁酒、4度目の挑戦3日目です。
平日禁酒は問題なくできていたので、3日目程度は全然平気です。まずは最初の週末を乗り切りたいと思います。
今日、会社帰りの電車(在来線)で、横に座った人が飲み出しました。久しぶりに飲む人の横になりました。僕もかつてはそうだったので気持ちはすごくわかります!4人がけの席で、飲んでいる人の向かいに座っている人は少し嫌そうな顔をしてました。
やはり飲まない人からすると目の前で、しかも電車で飲まれることは嫌なのでしょうね。
その気持ちもわかるのですが、もし、僕がこのままお酒をやめられたとしても、横で飲み出す人に対して絶対に嫌な顔をしません!だって、これまで散々お酒で嫌な思いをさせてきた側なので笑
※前回の記事こちらです。
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アルコール依存者の禁酒日記14〜酒からの脱却〜
禁酒日記15
会社帰り、電車で隣に座っていたおじさんが飲み出した。自分も昔はそうだったので気持ちはすごくわかる。4人がけの席で、そのおじさんの前に女性の方が座っていたのだが、明らかに嫌そうな顔をした。
(なぜ電車で飲む?家帰るまで我慢しろよ!!)
その表情からはっきりとそう読み取れた。
その気持ちもわかるのだが、我慢できないから飲んでいるのだ。その人も心の何処かで申し訳ないと感じているかもしれないので、寛容な心で許してあげてほしい。
そんな光景を見たとき、自他ともに認める尊敬するアル中、中島らもさんのエッセイを思い出した。中島らもさんはγGTP1200という数字を叩き出したとてつもない男だ。
そのらもさんのエッセイの中で、アル中を電車にたとえていた話があったのを思い出したので、気になって帰ってから読んでみた。
そのエッセイのタイトルは
「ひかり号で飲む」
その中にこんな文があった。
この前、なだいなだ著の「アルコール中毒」という本を読んだ。
〜中略〜
例えば著者はアル中の予備軍のことをこういう風にたとえる。
「本人はひかり号に乗っている。今、横浜だとか、今名古屋だとか外を眺めて言っている。しかし本人は自分がひかり号の中に幽閉されていて、自由の身でないことに全く気づいていない。おれはまだアル中じゃないといって酒を今夜も飲むのはそういうことだ」
まさにそういうことなのである。そして今夜も櫛比する飲屋街には、ひかり号に乗った人がたむろしている。その中には烏龍茶を飲んでいるおれの姿も混じっている。
ひかり号の話、表現は違うがアレン・カーの禁酒セラピーと全く同じ指摘である。この考え方をらもさんがしていることにも驚いたが、これをらもさんが書いたとき、らもさんは断酒を実行して1年が経過した時だった。
これだけを見ると、らもさんは完全にお酒から抜け出せたように見える。しかし、この後、どのタイミングであるかは定かでないが、らもさんは再び飲酒をしてしまい、最後は酒に酔って階段から落ちて亡くなるのである。
亡くなり方を見ると、らもさんは結局お酒から抜け出せなかったことになるが、途中はすごく順調そうだった。
らもさんのエッセイを読むと酒に対する思いがよくわかる。
ある時は「本当に不要だ」と言い、ある時は「酒は必要な時もある」と書いている。
書いている時期は違うのだが、お酒に対する葛藤が良くわかる。らもさんのエッセイからお酒について色々と学べるのではないかと思うので、またあらためて読んでみようと思う。
禁酒は簡単でない
例えば、一ヶ月禁酒できた!一年禁酒できた!といってもアル中は一口飲めば元どおり。
らもさんのお酒に関するエッセイ、死に様はそれを教えてくれている気がしました。
まだ3日目ですが、今挑戦していることはとてつもないことだと思ってしまいます。ただ、構えすぎるのも良くないとのことなので、気楽な気持ちで、しかし、しっかりとお酒のことは勉強して続けていきたいと思います。
まだ3日目ですが笑
おわりに
中島らもさん、音楽や小説、エッセイ、放送作家とマルチな才能を発揮された紛れもない天才だと思います。
らもさんがもしお酒を飲まなければ、音楽にしても、本にしても、もっとすごい作品を生み出していたのではないかと考えてしまいます。
「アル中だから書けたんだ」
そういう意見もあるようで、確かにお酒の経験がないと書けない小説やエッセイもあったと思いますが、それでももし、らもさんが酒に全く犯されていないクリアな頭で創作したら、どんなすごい作品ができていたのだろうと考えてしまうのです。
考えても意味のないことだと思いますが、お酒を飲むくらいなら、意味のないことを考えていた方がまだ建設的な気がしています笑
禁酒3日目なのに偉そうに言うてみたところで今日はおしまい。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
※次の記事はこちらです
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アルコール依存者の禁酒日記16〜酒からの脱却〜