池手名 伊三(いけてな いぞう)物語⑥【幽霊編】 ~うっとしいおっさんが行く~

架空のうっとしいおっさん、「池手名伊三」シリーズ第6弾です。今回は肝試しに行ってみました!


おっさん紹介

自分のことを超カッコイイと思っている、とてつもなく痛い男がいる。
名前は、「池手名伊三いけてないぞう

このうえなく、いけてない男である。齢40にして独身。職業は、しがないSE(システム・エンジニア)。身長、体重は日本の平均172cm、70kg。顔もいたって普通。(自分ではイケメンと思っている)

この男、そのいけてなさ故に数々の伝説を残しているのだが、今回は数ある彼のお話の中から、夏にまつわるエピソードを紹介しようと思う。

肝試し

「池手名さん、ここです、この病院ですよ」

そう言う山本の目の前に、有名な心霊スポットである廃墟病院があった。

元々総合病院だったのだろう。入院患者も収容できそうな大きな建物だった。

何もない場所にひっそりとたたずむ、廃墟と化した病院。そこには夏の夜らしい生暖かい風も吹いていた。

「やっぱ、夏と言えば肝試しですよ!僕は夏が来るたび、いろんな心霊スポットに行きたくなるんです」

いぞうの後輩、山本は心霊スポットが好きな男である。

「ここが山本のオススメ心霊スポットだね。なるほど、ぞくぞくしてくるよ。きみたちもそう思わないかい?」

「ほんとにー。でも、怖いけど、ワクワクします!」

「入らなきゃダメですか?来なきゃよかったー」

いぞう達は、『夏といえば心霊スポット!』という山本の提案で、肝試しにきていた。

メンバーは会社仲間だ。提案者の山本、その先輩であるいぞう。そして、同じ開発部に所属する若い女性二人、工藤みさきと竹野ゆりこだった。

「しかし、意外でした。池手名さんが幽霊に興味あるなんて」

「当然あるよ。幽霊といえば、夏の風物詩と言っても過言ではない。僕の中で幽霊は海や花火と同じくらい、夏を代表するものなんだ」

梅雨が明けた7月中旬、朝になれば蝉の大合唱が始まる。季節は、夏の始まりだった。

「それなのに、僕はまだ幽霊に会ったことがないんだ。これほど知名度が高く、テレビでもたくさん特集されてたりするのに、会えないなんて変じゃないか。だから今日は是非会って、幽霊で夏を感じてみたいんだよ」

「池手名さん、ここ、ほんとに出るらしいですよ。だから、心の準備はしっかりしておいてくださいね。きみたちもね」

山本は女性二人にも優しく言った。

「はい!」

と元気よくみさきが答える。

「山本さん、私怖いです」

とゆりこ。二人は対照的な性格だった。

「大丈夫だよ、危なくなったら逃げればいい。それに、池手名さんもいるんだ。いざとなったら池手名さんが守ってくれるよ。ね、池手名さん」

「もちろんだ。女性を守る為に生まれてきたような男だからね」

おそらく神はいぞうにそんな使命を課してはいないが、そう信じて疑わないのがこの男の凄いところである。

「さあ、行きましょうか」

山本が先頭に立ち歩きはじめる、そして3人がその後についていく。ほどなくして4人の姿が病院の中に消えていった。

〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 

「凄いな、これは…」

山本の呟きも無理はなかった。

何も手入れされていなく中はボロボロだったが、受付や診察室などはそのままの状態で残っており『いかにも』という雰囲気を醸し出している。

「あれ、池手名さん?なにやってるんですか?」

いぞうが受付のテーブル付近で必死に何かを探している。

「いや、受け付をしないと。ここは有名な心霊スポットかもしれないが、このまま入ると不法侵入だ。ちゃんと受付をして、許可を得て入らないとダメだろ?すみませ〜ん!どなたかいらっしゃいませんか〜?」

「あの…池手名さん、受け付けは大丈夫です…多分」

「なぜだい?じゃあきみは、他人の家にチャイムも鳴らさず土足で上がりこむのかい?」

「いや、そんなことしないですけど…何て言えばいいのかな、心霊スポットって特に受け付はいらないルールというか…基本的に誰もいないですし、その…」

「キャー!!」

山本が説明に困っているとき、奥の方から悲鳴が聞こえた。

「ゆりこ!!」

反射的にみさきが声の方へ走り出した。声の主はゆりこのようだった。山本も後に続いた。

「おい!きみたち!受け付けを…」

「きゃー!!」

バタン!!

いぞうのうっとしい指摘を、今度はみさきの悲鳴と何かが倒れた音がかき消した。

「おい!大丈夫か!」

山本が二人のことろへ到着する。場所は手術室だった。ゆりこが地べたに座り込んでおり、みさきはゆりこを抱え込んでいた。そして、二人の横には人のようなものが倒れている。山本は恐る恐るその人型のものに近づいた…

「あ、これ、人体模型だよ。髪があるけど、これかつらだ。誰かがイタズラでかぶせたのかもしれない」

山本が人体模型からかつらを取って、二人に見せる。

「あ、ほんとだ。わたしがここに来たとき、ゆりこにその人が覆いかぶさってたから、ゆりこが危ない!って思って咄嗟に突き飛ばしちゃった。でも、よく見ると人体模型ですね。よかった。ゆりこ、大丈夫だよ」

しかし、恐怖のあまりゆりこは震えていた。

「その人形、倒れてきたんです。倒れてくる前に、人魂のようなものがここに入ってきて…ほんとです。風とか何もないのに、人魂が入ってきた瞬間、こっちに倒れてきたの。ここ、何かいますよ絶対に!わたし怖い…」

ゆりこの震えは止まらない。

「ゆりこ…山本さん、ゆりこダメかも」

確かにみさきの言うとおり、ゆりこはこのまま肝試しを続けられる状態には見えなかった。

「確かに竹野さん、無理みたいだね。よし、引き返そう。残念だが仕方ない。それにこの手術室は、『出る』と噂の場所なんだ」

「わたしもチラッと聞いたことあるんです。ここ、手術の失敗で死んだ人がいて、その人が出るって…」

「工藤さんよく知ってるね。実は、その話本当みたいなんだよ。だからここには最後みんなで来たかったんだけど、まさか竹野さんが一人で入るとは…」

「すみません…この病院に入った瞬間に疲れちゃって、ドアが空いてて中を見たら広い部屋だったから、座れるかなと思って…」

「いや、いいんだよ。責めてる訳じゃない。それに、竹野さんはそんなに乗り気じゃなかったもんね。こちらこそ無理に誘ってごめんね。さあ、帰ろう」

山本がゆりこを立たせた。

「山本さん、ありがとうございます。あれ?池手名さんは…」

「受け付けしてる」

「うけつけ?」

「いや、気にしなくていいよ。入口付近にいるはずだから帰ろう」

3人が入口へ向かって廊下を歩き出したそうとしたとき、向こう側からいぞうがやってきた。

「池手名さん、受け付け、やっとあきらめてくれましたか?」

「違うんだ山本、今、そっちにドローンが飛んで行かなかったか?」

「ドローン?」

「ああ、おそらく、この病院を管理してる人が中の様子をチェックするめたに飛ばしてるんだと思うんだが…」

「池手名さん、どういうことですか?」

「僕が受け付けの人を呼んでるとき、きみたちのいる方向から何かが飛んできたんだ、僕の目の前で止まったから見てみると、何か青白い光がゆらゆら浮いてたんだよ。僕は見た瞬間思ったね。ドローンだって。まあ、それはそうだろうね。定期的に監視しとかないと不審者が入ってきてもわからないからね」

「それ…」

ゆりこが青ざめていく。

「池手名さん…それ…ドローンじゃないですよ…」

倒れそうになるゆりこを支えながら山本が言った。

「いや、ドローンだ。だって、目の前をゆらゆら浮いてたんだよ?確かに、普段見るドローンの形ではなくて小さなボールが光ってる感じだったけど、今の技術力だ。羽なんかなくたって浮かせられるんだろう。だから、早くあのドローンを見つけて僕たちが不審者でないということを伝えないと、あれを飛ばしている人に不審者扱いされてしまうだろ?それを説明しようと近づいたら、またそっちの方に飛んで行ったからおっかけてきたというわけさ」

「また…とんで…きた…いやー!!」

ゆりこがその場にくずれ落ちた。

「竹野さん、大丈夫だ。すぐに戻ろう。池手名さん、戻りましょう」

「山本さん、わたしも手伝います。ゆりこ、大丈夫だからね」

みさきが山本の反対側に回り、二人でゆりこを抱え上げる。

「池手名さん、早く行きましょう」

山本に言われたが、いぞうに動く気配はない。

「先に戻っておいてくれ。僕はドローンにあやしいものではないと伝えてくる。不法侵入でつかまりたくはないからね。ドローンのやつ、ここにいないということは、その部屋にでも入ったのか」

いぞうが手術室を指差す。

「もう!池手名さん!」

みさきがイライラして感じでいうが、いぞうは動かない。

「工藤さん、ああなると来ないよ。先に僕たちだけで戻ろう。池手名さん!病院の外で待ってますから、早く戻ってきてくださいね」
「ああ、待っててくれ、すぐに戻るよ」

そう言い残し、いぞうが手術室に入っていった…

〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 

「池手名さん、長いな。工藤さん、竹野さん、大丈夫?」

3人が病院を出て、30分が経過していた。いぞうはまだ戻ってこない。

「私は大丈夫です、ゆりこ、大丈夫?」

「みさき、大丈夫だよ。だいぶ落ち着いた。でも池手名さん、遅いな…まさか…あの部屋で何か…」

3人の間に沈黙が流れる。

「おれ、ちょっと見てくるよ。待ってて」

「山本さん、私もいく。何かあったとき、一人より二人の方がいいと思う」

「いや!一人にしないで!二人がいくなら私もいく!」

こうして、せっかく出てきた3人であったが、また病院の中へ戻ることになった。まったくもって迷惑なおっさんである。

〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 

3人が病院に戻ると、受け付け付近にいぞうの姿はなかった。

「やっぱり、あそこだな。全員で、ゆっくり進もう」

山本を中心に3人で寄り添いながら手術室へ向かう。

しばらく歩き手術室が近づいてくると、何やら中から声が聞こえてきた。

「だから、僕のせいじゃないんだ。何回言ったらわかってもらえるんだ。だいたいきみはさっきから同じことしか…」

3人で顔を見合わせる。

「今の、池手名さんだよね?」

山本の問いかけに二人が頷く。

「おれ、ちょっと見てくる」

山本は一人で行こうとしたが、いぞうの声が気になったのか、女性二人も山本の後をついて行き、結果、3人で手術室へ入る形になった。

手術室へ入ると、いぞうの後ろ姿が見えた。手術台に向かって何かを話しているようだが、いぞうが立っているので、3人からはいぞうの話している相手が見えなかった。

「さっきからそればっかりだな!きみは!どうしたら分かってもらえるんだろう…」

いぞうが何やらいらついている様子だ。山本はどうしようか迷っていたが、

「池手名さん…どうしたんですか?」

と小声でいぞうに声をかけてみた。その声に気付いたいぞうは山本達の方を振りかえった。

「ああ、きみたちか。ちょうどよかった。きみたちからも彼女に説明してくれないか、もう、らちが明かなくてね」

そう言うと、いぞうはその『彼女』が見えるように横へ動いた。そして、山本達の目に『彼女』が飛び込んできた。

「うわーーー!!」

「ぎゃーーー!!」

「いーーーーやーーーーーあーーーーーー!!!!」

そこには手術台に腰をかけた女性が座っていた。

着ている白い服の大半は血にまみれ、その顔には生気がなく、真っ青であった。そして頭の半分は脳がむき出しになっており、目からは血の涙を流していた。つまり、『この世のものではない』と理解するのに十分な風貌であった。

「いや、彼女がね、さっきから『ゆるさない』しか言わなくてね、困ってるんだ」

いぞうは手術台の方へ歩いていき、『彼女』の目前で止まった。

「ねえきみ、僕のせいじゃないって。もうわかってよ」

そう言うといぞうは姿勢を屈め、『彼女』の目の前に自分の顔を持っていき、じっと『彼女』を見つめた。

『彼女』もいぞうを少し見た後、血の涙を流しながら、青白い唇をかすかに動かした。

「ゆるさないんだから…」

いぞうは、ハァーっとため息をつき、

「な、これなんだよ」

と、山本達の方を振り向きお手上げのポーズを見せた。

「い…い……け…て…な…」

みさきは恐怖のあまり、いぞうの名前すら呼べなくなっていた。

「おそらく、彼女はこの近くで大きな事故にでも遭ったんだろう。そしてその後、何とかこの病院まできた。だが、この病院が廃業しているので治療をしてもらえない。そのことについて怒っているんだと思うんだ。確かに、こんなに怪我をしているのに治療を受けれないなんてあんまりだとは思う。でも、この病院が廃業したのは僕のせいじゃないから、僕に言うのはお門違いってもんだ、それをきみたちからも…工藤くん?大丈夫か?竹野くんも、倒れているんじゃないのか?」

「い…け…その…ひ…と…ゆ…」

みさきはうまく話すことができない。そして、その横でゆりこは気を失っていた。

「どうしたんだ工藤くん?大丈夫か?」

「池手名さん!その人、幽霊ですよ!」

山本がいぞうに言った。さすが心霊スポット好きだけあって、山本は正気を保てていた。

「幽霊?そんなはずはない。大けがをしている可哀想な人じゃないか。だいたい、幽霊のイメージとかけ離れているだろう」

「いや、イメージ通りです!と言うより、これほどまでにイメージ通りな幽霊さんも珍しいと思いますよ。てか、池手名さんのイメージする幽霊ってどんななんですか?」

「それは、あれじゃないか。小さくて、銀色に光ってて、でも、頭だけはやけに大きくて、円盤に乗ってるあいつだよ」

「池手名さん…それ、違いますよ。確かに、たまにテレビで特集とかやってるけど、それ幽霊じゃないです。それに、そいつ…夏と何の関係もないですよ。フルシーズンOKです」

「なんだと!それは…本当か…?僕は、今までずっとあいつが幽霊だとばかり…」

「えっとですね、彼らは…いや、彼女らかもしれないですけど…とにかく池手名さんの言っているやつは、一般的に『地球外知的生命体』と言われています」

「なんてことだ…じゃあ、幽霊っていったい…」

「今、池手名さんの目の前にいる、その人です。紛れもないですよ」

いぞうはもう一度目の前にいる血まみれの女性を見た。

「きみは、幽霊なのか?」

「ゆるさないんだから…」

「それはもういい。どうして、聞かれた質問に答えることができないんだ?」

幽霊と対等に話すいぞうを見て、山本は恐怖を感じることを忘れていた。

「あの、池手名さん、ちょっといいですか?」

「なんだい?」

「多分ですけど、幽霊ってそんな感じですよ。何かこう、現世に恨みとか、忘れられないこととかがあって、それを何とかしたくて出てきちゃう…みたいな。だから、なんていうかな、その…一方的に思いを伝えるケースが多いと思います」

「幽霊はわがままってことかい?」

「う〜ん…少なくても、他人に気を使えるタイプではないと思います」

「そうなのか…じゃあ、少し話し方を工夫しないといけない…工藤くん、何してるんだ?」

みさきが、気を失ったゆりこを引きずって手術室を出て行こうとしていた。

「わた…し…むりで…す…すみま…せん」

みさきの心は恐怖で埋め尽くされていた。

「僕の前にいる『彼女』はおそらく幽霊だ。それでも出ていくのかい?」

「は…い…」

いぞうは両手を上げて首を振り、

「理解できない」

と言った。

「なぜですか?池手名さん。恐怖のあまり逃げ出すって自然な反応だと思うんですが…」

「山本、じゃあ質問だ。みきはサメが好きだったな。例えば…そうだな…きみがジンベイザメが見たくなったとして、どうする?」

「水族館に行きますよ。ジンベイザメだったら、海遊館とか」

「じゃあ、海遊館に行ったとしよう。きみは海遊館に入り、めでたくジンベイザメに出会うわけだが、そのとき、きみはどうする?」
「それは、嬉しいでしょうね。はしゃいで、写真とか撮るでしょうね」

「そうだ。それが自然な反応だ。じゃあ、今回のケースで考えてみてくれ。僕たちが見たいものは幽霊だ。そしてそれを見るために、この廃墟病院へきた。ここまではいいかい?」

「はい」

「そして、めでたく僕たちは幽霊に出会えた。ということは、だ。ここで幽霊さんの写真などをとって、はしゃぐのが自然な反応じゃないのかい?工藤くんは見たかったものを目前にして出ていこうとしている。これはつまり、きみが海遊館でジンベイザメを見た瞬間に、その水槽を離れていくのと同じじゃないのかい?」

「池手名さんの言ってること、5パーセントくらいは理解できます。でも、なんていうか、本質的なところで違わないですか?」

「じゃあ、きみはジンベイザメの水槽から離れるのかい?」

「絶対に離れません!」

「ほらみろ。だったら、今回も出ていったらダメだろ。『見てみたい!』っていうものに出会えて逃げるのなら、最初から見に来なければいいんだ」

「いや、わかりますよ!5パーセントくらいはわかりますよ!確かに合理性に欠ける行動かもしれません。でも、恐いもの見たさってあるじゃないですか?」

「それが理解できないんだ。そもそも…」

「ゆるさないんだから…」

「きみは少し黙っててくれないか。今、山本と話をしているんだ。見ればわかるだろ。本当に山本の言ったとおり、きみは配慮ができない、わがままなタイプらしいな。あとでちゃんと話を聞くから少し待っててくれ。山本…あれ?どこいった?」

山本は腰が抜けてうまく動けないみさきと、気を失っているゆりこを手術室の外へ運んでいた。

「ここにいたのか」

いぞうが外へ出てきた。

「池手名さん、やっぱり、この子達が可哀想で出してあげました。もう幽霊も見れたし、行きませんか?」

「そうだな。そうしようか。ただその前に、少し幽霊の話を聞いてくる。約束したからな」

再び手術室へ入っていくいぞう。

「待たせてしまってすまない…さあ、話をしよ…あれ…どこいった?」

幽霊の姿は手術室から消えていた。

「ほんとだ、いなくなっちゃいましたね」

山本も手術室へ入ってきていた。

「幽霊どこいったと思う?また帰ってきてくれるかな」

(多分あの幽霊、池手名さんがうっとしすぎて嫌になったんだな。可哀想に…)

「多分、帰ってこないんじゃないかな。しばらくは。今日は僕たちも帰って、またの機会にしましょうよ」

「残念だが仕方ない。そうするか。こっちも最初は幽霊と思ってなかったので、申し訳ないことをした。今度はゆっくり話を聞いてやることにするよ」

(もう、二度と出てきてくれないと思いますけどね…)

「さあ、女の子たち担いで帰りましょう!」

「そうするとしよう」

こうして、4人の肝試しは終わった。

毎年、夏になるとこの廃墟病院での幽霊目撃情報がメディアなどに多数寄せられるのだが、この夏、ついに1件の目撃情報も報告されなかったらしい。

彼の名は、「池手名 伊三(いけてな いぞう)」

幽霊にまでうっとしがられる、どうしようもない男である。

おわりに

今回もふざけてみました(笑)

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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