ゆでたまごと生たまごの見分け方を知ったときのお話

詞を書ける人は本当に凄いと思います。

僕は、曲を書いたりするけど詞がまったく書けないです。 なので、キレイな詩を見たりすると本当に凄いなと思うのですが、 意味がわからないことが結構あります。

これは僕の想像力のなさに因るとことが大きいのですが、あるとき、本気でわからない詩に出会いました。 そして、その詩の意味を知ったときに、もの凄い衝撃を受けました。

今回はそんなお話。


曲を作ろう!

学生時代、僕はいろいろなバイトをしたが、一番長く続いたのはカラオケ店でのバイトだった。

他のお店は知らないが、僕の働いていた店はバンドをやっている人が多くて、よく音楽の話で盛り上がって、みんな結構仲がよかった。

そんな中で一人、バンドをやってないが音楽が大好きという女の子がいた。この子はとても明るい子で、よく話に入ってきてくれた。

仲良くなっていくうちに、このメンバーで曲作ってみよかという話になり、彼女が作詞、僕が作曲を担当することになった。先に歌詞を作って、歌詞のイメージで曲にしようという話になった。

歌詞完成

何日か経って歌詞ができ、その子の家でイメージを固めようという話になり、僕とベース担当の後輩二人で彼女の家へ行った。

そして、歌詞を見せていただいた。

タイトルは「恋の炎が〜」とかそんなんだったと思う。(はっきり覚えていない)

一人の女性視点で書かれた詩だった。その人には凄く好きな男性がいるけど、この男性が自分ことをどう思っているのがわからない。

「あなたは私のことどう思ってるの?思わせぶりな態度だけではわからない。あなたの心の中が見たい。

みたいな感じのことを訴え続ける内容だった。歌詞自体はストレートに想いをぶつけている内容だったので、どれほど好きなのかがよく伝わってきた。ただ、一箇所、どうしても理解不能の部分があった。

衝撃だった見分け方

「あなたの心が卵なら良かった。中を覗かなくても、本当は熱いのか冷めているのか確認できたから。あたなの心が卵だったら良かった」

「さかもとくん(僕のこと)、この意味わかります?」

後輩が聞いてくる。

「いや、全くわからん」

歌詞担当の女性が不安そうになる。

「分かりにくいかな?」

「いや、わかりにくいやなくて、全くわからんけど。」

歌詞担当が詳細に説明してくれる。

「卵って、ゆで卵と生卵って割らんでもわかるやん。で、熱いってのがゆで卵の状態で冷めてるってのが生卵の状態。本当の思いを卵にたとえて、本当の思いが心の中を覗かなくてもわかればいいのになって意味」

「いや、わからん」
「すみません。僕もわかんないです。」

僕と後輩が理解できないことに歌詞担当は苛立ち始める。

「なんでわからんの!」

「わからんて!そもそも、ゆで卵か生卵かも割らなわからんやん!」

僕は当然のように反論した。すると、歌詞担当が思いもよらない言葉を返してきた。

  「回せばわかるやん!!!!」

「え?なにそれ?回したらわかんの?」

僕はまったくそんな事実を知らなかった。

「なんで知らんの!!」

と言い、歌詞担当は怒りながらお湯を沸かし、ゆで卵を作った。

「まずこれ生卵な」

と言って、歌詞担当が生卵を回す。生卵はフニャっという感じで回る。そして、ゆで卵。

「次、ゆで卵な」

と言って歌詞担当がゆで卵を回した。すると、さっきの生卵とは違い、グルグルグルーっと勢い良く回った。その差は一目瞭然だった。

「すげー!!!これすげーーー!!!」

もう、歌詞の意味とかどうでも良くなっていた。こんな見分け方があることに驚いた。僕たちが作る曲よりも、この事実をみんなに伝えたかった。

結局この日は「この事実を知らない人が多いと歌詞が伝わらない」ということで、だいたい何パーセントくらいの人がこの事実を知っているか確認することになって終わった。

3人の情報を集計した結果、約30%の人がこの事実を知っていた。僕は30パーセントでも高いと思った。(ドラム担当も知らなかった)

しかし、彼女は大きなショックを受けていた。

「みんな、知らんねや…」

彼女の落ち込み方が凄かったので、かわいそうになってきた。

「いや、俺らが聞いた周りの人にたまたま知らん人が多かっただけかもしれんしな」
「そうですね。僕の周りも物知りなやつ少ないです」

後輩もフォローする。

歌詞を変えようかという話にもなったが、結局、彼女が頑張って書いたのでこのままでいくことになったそして、曲が完成した。

このメンバーでライブをすることはなかったが、せっかく作ったので録音はした。レコーディングとかちゃんとした形でなく、練習用のスタジオで録音した。そして、なぜか僕が歌わされた。確か、カセットテープに録音したと思う。

スタジオの帰り、後輩と二人になった。

「無事に曲出来て良かったですね」

「ほんまやな」

「でもゆで卵って、冷めますよね」

「うん。ほんで、その人に回ってもらわんとあかんしな」

色々と突っ込むポイントはあったが、彼女がまたへこみそうだったのでこれらの気づきを僕も後輩も彼女には言わなかった。

これを書いていて久しぶりにこの曲を聞きたくなってきたので、来週あたり実家に帰ってカセットテープを探してみようと思う。

おわりに

ゆで卵と生玉子にそんな見分け方があったとは、本当に驚きでした。まだまだ、僕の知らないことなんてたくさんあるんだと思いました。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました!!

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