春季大阪大会5回戦、池田高校vs東大阪大柏原高校の試合を見に行きましたので紹介します。池田高校は昨秋ベスト8に残り、春の選抜、大阪の21世紀枠に推薦された実力校です。対する柏原高校も毎年強いチームを作る上位進出の常連校で、甲子園出場経験もある強豪私学です。
※こちらの記事で春季大阪大会予想しております↓
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2018年 春季大阪大会を予想してみました
スコア
以下、試合のスコアになります。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
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池田 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 |
柏原 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | x | 4 |
柏原高校が3-4で勝利した試合でした。
実力校同士の対戦だったので接戦を予想しておりましたが、その予想通りの好ゲームとなりました。池田高校、惜しくも敗れてしまいましたが、もう少しでした。でも、強かった!
勝利した柏原高校もさすがは強豪私学、そつのないしっかりとした良いチームでした。
やはり、実力校同士の対戦は見ごたえがあってドキドキしますね。
両高の先発メンバーは以下でした。
それでは、序盤から見ていきたいと思います。
序盤
先攻は池田高校、柏原高校先発ピッチャーは、背番号11の小林くんでした。
それでは試合を見ていきます。
初回の池田高校、1番の森川くんが見事にセフティーバンドを決めて、2番の菊谷くんがしっかり送り1死2塁のチャンスを作りますが後続続かず無得点。
池田高校の先発ピッチャーは、背番号10の三谷くん。池田高校も柏原高校も前日に続いての連戦になりますので、お互いに前日とは違う先発ピッチャーだったのかもしれません。
初回の柏原。1番谷口大くん凡退後、2,3番の連打と四球で、いきなり1死満塁のチャンスを作ります。迎えるは5番の中尾くん。
先制点が入ると柏原ペースでの立ち上がりになるところでしたが、中尾くんはファーストのファールフライ。ここでタッチアップを狙った3塁ランナーが本塁で刺され無得点で攻撃終了。動画こちらです。
柏原高校、初回から何としても先制したいという気持ちが出たプレーでしたが、池田高校の妹尾くん、落ち着いた良いプレーでした。
2回表の池田。1死から6番妹尾くんがレフト前ヒットで出塁。続く7番渡邊くんが見事にレフト前ヒットでエンドランを決めて1,3塁の形を作ります。
そして8番三谷くんがスクイズを成功させて池田高校が先制します。動画こちら。
3塁ランナーのスタートを見ると、セーフティスクイズだったのかなと思いました。しかし三谷くん、良いバントでした。池田高校、2回はこの1点で攻撃終了。
2回裏の柏原。先頭が四球で出塁。1死後に送って2死2塁の形。9番永井くんの時にパスボールでランナー3塁となり、永井くんに四球で1,3塁。池田高校はピンチとなりましたが、1番谷口大くん三振で攻撃終了。三谷くん、踏ん張りました。
3回表の池田。1番の森川くんが四球の後、菊谷くんがきっちり送り1死2塁。初回と同じ形。続く3番笠井くんがライト前ヒットで繋いで1,3塁。ここで4番の福川くん。
柏原の守備は中間のダブルプレーシフトでした。カウント3-2となったところで池田がエンドランを仕掛けます。福川くんがしっかりとショートゴロを打って1点追加。ベースカバーに入ったショートは逆を突かれた形になりました。
柏原の守備が中間だったので、エンドランの時点でセカンド、ショートにゴロを打てれば得点できる場面です。その場面でしっかりと内野ゴロを打って追加点。池田高校、そつのない攻撃でした。
3回裏の柏原。1死後に3番高島くんのライト線ツーベースで1死2塁。3番高島くん、よく振れています。柏原はチャンスでしたが、後続続かず無得点。池田の三谷くん。毎回のようにスコアリングポジションにランナーを背負いますが、粘りのピッチングです。
中盤
4回表の池田。2死から8番三谷くんがヒット、9番有馬くん四球で1,2塁のチャンスでしたが、1番森川くんの時にファーストランナーの有馬くんがキャッチャーからの牽制で刺されて攻撃終了。
何かサインが出ていたのかもしれませんが、少しもったいない走塁でした。しかし、柏原のキャッチャー、黒川くんの素早い送球も素晴らしかったです。
4回裏の柏原。先頭が四球で出塁。続く黒川くんがセンター前ヒットでエンドランを決めて1,3塁。黒川くん、先ほど守備で良いプレーがあってので乗っていたのかもしれません。
池田は1点は仕方ないという守備体系。キャッチャー福川くんが「ここで1点使おう」と声をかけていました。しかし、ここで三谷くんがワイルドピッチ。柏原が1点を返します。
なおも無死2塁。続く8番小林くんがレフトフライでランナー進めれず。1死2塁。9番永井くんがライトフライでセカンドランナータッチアップ、2死3塁。ここで1番谷口大くんが見事にセフティーバントを決めて、柏原が同点に追いつきます。
ここでセフティーバンド、考えてなかったです。さすが柏原という印象を受けました。続く2番、田中くんの時に盗塁で2死2塁。ここ、走ってくる場面です。池田高校バッテリーはもう少し警戒してもよかったかなと思いました。
そして、2番田中くんがセンター前ヒットで柏原が逆転します。柏原、点の取り方にそつが無く見事な攻撃です。
3番高島くんを迎えるところで、池田高校はピッチャーをサウスポーの森くんにスイッチ。高島くん、柏原打線の中で一番三谷くんに合っていたと思うので、この継投は仕方なしだと思いました。
しかし、変わった森くんが高島くんに四球を与えて1,2塁。ここで池田高校はピッチャーをエースナンバーの遠水くんへスイッチ。もともと森くんはワンポイントだったのかもしれません。
柏原としては突き放したい場面、池田としてはこれ以上失点したくない場面。エースと4番の対決でしたが、この勝負は遠水くんが冨田くんを三振に打ち取り、遠水くんの勝ち。しかし、柏原が3点を奪って逆転に成功します。
5回表の池田。1番から始まる好打順でしたが、三者凡退。この試合、両チーム通じて初の三者凡退です。
5回裏の柏原。1死後、6番の吉谷くんがツーベスで1死2塁。続く7番黒川くんが四球で1死1,2塁。池田の遠水くん、少し疲れている印象を受けましたので昨日からの連投かもしれません。
8番小林くんが送りバンドの場面で、池田がファーストが突っ込んでくるサインプレー。おそらくランナーをサードで殺すためのバンド用シフトプレーだと思います。小林くんのバントがフライとなって、突っ込んできたファースト妹尾くんがこれをつかんでアウト。シフトプレーが活きた形となりました。9番永井くん三振で柏原はこの回無得点。
6回表の池田。先頭の4番福川のサードゴロをサードが失策、その後ワイルドピッチで無死2塁。そして盗塁で無死3塁とチャンスを作ります。ここ、送ると思っていたので盗塁は驚きました。しかし、後続続かず池田はこの回無得点。もらった形のチャンスを活かせませんでした。
6回裏の柏原。1死から2番田中くんがセンター前ヒットで出塁。続く3番高島くんのライト線ツーベースで田中くんが1塁から一気に返って1点追加。高島くん、この日は大当たりでした。続く4番の冨田がライトにポトリと落ちるツーベースで2,3塁。
この当たり、ライトの守備位置が定位置ならライトフライだったと思います。先ほどの高島くんのツーベースの時も思ったのですが、ライトの森川くん、守備位置がかなりセンターよりだったので、右中間方向に打球が飛ぶというデータがあったのかもしれません。
ここで柏原に一本出れば試合が決まる感じがしましたが、続く5番の中尾くん、いい当たりのセンターライナーでしたが3塁ランナー返れず。6番の吉谷くんがサードゴロで柏原攻撃終了。池田高校、よく守りました。
ここまで柏原高校が得点したのは4回と6回ですが、いずれもその表の攻撃、池田は嫌な流れで攻撃を終えています。
4回は少しもったいない走塁ミス。6回はもらったチャンス活かせなかった。そしてその裏に失点。力が拮抗しているチーム同士の試合を見ると、野球というのは本当に流れのスポーツだと痛感します。
終盤
7回表の池田。1死から9番有馬くんが四球で出塁。頭をかすめた感じで臨時代走が出ましたが。エンドランでランナーを進めて2死2塁。池田高校はエンドランを効果的に使う印象です。2死2塁のチャンスでしたが、2番菊谷くん、外角の真っ直ぐに手が出ず三振。柏原の小林くん、素晴らしいボールでした。
7回裏の柏原。先ほど死球で臨時代走が出た有馬くんがショートの守備につきましたので、大丈夫そうで安心しました。この回から池田高校はライトに山本くんが入りました。柏原はこの回、この試合初めての三者凡退で攻撃終了。
8回表の池田。1死から4番の福川くんが四球で出て盗塁。1死2塁とします。福川くん、4番バッターですが、先ほど三盗も決めましたし、よく走る選手です。しかし、後続続かず無得点。
8回裏の柏原。この回も三者凡退。池田の遠水くん疲れていたと思うのですがナイスピッチングでした。
9回表の池田。守りのリズムを攻撃に活かしていきたいところです。1死後、9番有馬くんがショートへの内野安打で出塁。1番の山本くんが四球を選んで1,2塁。こういう緊迫した試合は途中から入るの難しいと思うのですが、山本くん、初打席でもよく集中できてました。
そして、先ほど三振に倒れた2番の菊谷くんが見事にセンター前にタイムリーヒット。
これで1点差です。
実は去年の秋も池田vs興国戦を見に行ってたのですが、その試合でこの菊谷くんが打ちまくって非常に印象に残っていたんです。だからこの場面期待していたのですが、やっぱり打ってくれました。チャンスに強いすばらしいバッターです。
なおも1死1,2塁でしたが、後続が倒れて、池田3-4柏原でゲームセット。
池田高校、わずかに1点届きませんでしたが、手に汗握る好ゲームでした。本当にちょっとした流れだと思います。どちらが勝ってもおかしくなかった。ナイスゲームでした!!
おわりに
激戦を制して、東大阪大柏原高校がベスト8進出です。
途中でも少し書きましたが、力の拮抗したチーム同士の試合は、流れって凄く大事ですね。池田高校の小さなミスで流れが柏原に行ってしまったような印象を受けましたが、その流れできっちりと得点する柏原高校はさすが強豪校だと感じました。
しかし、敗れはしましたが池田高校は力のある素晴らしいチームだと思います。
あと、プレー以外でも素晴らしかった。打席の選手はファールなどでキャッチャーが飛ばしたマスクを必ず取って渡してあげてたし、キャッチャーの福川くんは柏原の選手がファールを打ったあと、バットを拾って自分の太ももでバット拭いてから渡してあげたりしてました。
優しい選手たちばかりで、見ていて気持ちが良かったです。選手の皆さんを見ていると、指導される方々も監督さんはじめ、素晴らしい方なんだと感じました。
池田高校、夏、本当に楽しみなチームです。今年の夏は100回の記念大会で大阪は南北に分かれます。池田高校は大阪桐蔭、履正社など、強豪校が多数いる北大阪に入りますが、なんとか勝ちあがってほしいです。そして、渋谷高校以来、28年ぶりの夏の大阪、公立高校優勝を飾ってほしいです!期待しております!
最後に、自分は公立高校が好きなのでどうしても池田高校よりで記事を書いてしまうのですが、勝利した東大阪大柏原高校も強くて素晴らしいチームでした。
柏原高校は南大阪に入りますが、近大付属などと並んで優勝候補に上がってくるのではないでしょうか。南大阪の戦いも楽しみにしたいと思います。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました