エッセイ短編集⑤


今回のお話

今回はエッセイ短編集第五弾です。今回も前回同様、短めの話を3つ紹介したいと思います。

第一弾はこちら↓で書いてます。

エッセイ短編集①
これまで、自分の経験などを1話完結でエッセイっぽく書いてきましたが、今回は短めの話を5話書いてみました。読んでいただけると嬉しいです!

第二弾はこちら↓で書いてます。

エッセイ短編集②
自分の経験などを短めの話でまとめたエッセイ短編集の第二弾です!今回も前回同様5話書いてみました。読んでいただけると嬉しいです!

第三弾はこちら↓で書いてます。

エッセイ短編集③
今回のお話 今回はエッセイ短編集第三弾です。毎回短編集シリーズは5個ずつ書いてたのですが、今回は凄く短い話を3個紹介したいと思います。 ...

第四弾はこちら↓で書いてます。

エッセイ短編集④
自分の経験などを短めの話でまとめたエッセイ短編集の第四弾です!今回も3話しか書けませんでしたが短くて読みやすいと思います。是非、読んでいただけると嬉しいです!

締めの言葉

毎年年末、バイト時代の仲間で集まって飲みます。

「オレはな、お前らに言いたいことがある!」

年末になるとバイト時代の仲間達と集まって飲む。そして必ず、先輩のKさんは飲み会の終盤、酔っぱらってきて眠たくなってくると必ずこのフレーズを連呼する。

「今年も出た!」

「出ましたね!これを聞くと年末やと実感します(笑)」

Kさんのこのフレーズが出てくるとそろそろお開きにしようとかという空気になるので、ある意味ありがたくもある。

「ほな、ぼちぼちいきましょうか」

「そやな、会計しよう」

各々が帰り支度を始め出す。

「まだや!まだ話終わってないねん!!」

と言いながら崩れ落ちていくKさん。このKさんは「話しながら眠れる」という特技も持っていた。

「おいK!行くぞ!起きろ」

他の先輩がKさんを起こす。

「まだや。まだ話終わってない・・・」

再び崩れ落ちるKさん。

「おい!帰るぞ!」

「話終わるまで帰らへん・・・」

いつもはグダグダになりながらも帰ろうとするKさんだが、この日はいつになく粘っていた。

「おいK!はよしろ!」

イラつきだす先輩。

「まだ話終わってないんや・・・」

粘るKさん。そのとき、いらいらしていた一人の女子が立ち上がった。

「Kさん!話始まってへんから終わりようがないやろ!終わりまで聞いたるからはよ話始めてや!」

なるほど。そもそも始まりのないものに終わりはない。始めさせてやればすぐに終わるかもしれない。

一同が妙に納得してしまい聞く体制に入る。

「おれは、、、おまえらが好きや」

フラフラになりながら声を振り絞るKさん。

「私たちもKさんが好きです!以上!!」

そう言ってその場を締めた先ほどの女子。これでめでたくお開きとなりました(笑)

昨年末の話です。今年も集まると思うのですが、Kさん来てくれるかちょっと心配です^^; 

難病

実家が近いので、たまに実家に帰ります。

「Mちゃんの友達がえらいきつい肺炎になったらしいわ」

Mちゃんとは小学2年生になる妹の子供で、姪っ子になる。その友達が「えらいきつい肺炎」にかかったと母親が言うので気になった。

「えらいきつい肺炎ってなんなん?」

「なんか、しょうま肺炎っていうらしいわ。あんたちょっと調べてみて」

聞いたことないなと思いながらGoogle先生に聞いてみるが、そんな病名は出てこない。

「そんな肺炎ないで。プラズマ肺炎みたいなんはあるけど」

「新しい難病なんかな。心配やなぁ」

どんな難病か知らないが、実在する病気なら検索でかすりもしないのはおかしいと思った。

「それ、誰から聞いたん?」

「Mちゃんがメールくれたんや。」

どうやら、妹がサポートしながらMちゃんがメールを作成したらしい。

「それ、ちょっと見せて」

ともだちの、しょうまはいえんになりました。

「な、しょうま肺炎って書いてるやろ」

「あの、これ心配せんでええんやないかな。肺炎は心配やけど、特別なやつやないで、たぶん」

「なんでやの」

「これ、友達のしょうまくんが肺炎になったんやない」

「そうなん?しょうま肺炎に見えるけどなぁ。明日あの子のとこ行くから聞いてみるわ。」

そして次の日、

友達のしょうまくんが肺炎になったそうで、しょうま肺炎ではなかったです。お騒がせしました。

というメールが母親から来ました(笑)

まだ小さい子供なので、Mちゃんの友達の肺炎はもちろん心配ですが、それ以上に、あのメールから「しょうま肺炎」という聞いたことない難病を生み出す母親が心配になりました。。。

レコーディング

 

趣味で音楽をやっていて、たまに作曲もします。去年の年末、学生時代に作った曲を当時のメンバーで録音してiTunes Storeでリリースしようということになったのですが、そのときのレコーディングの話です。

「ボーカルがおらへんねん。歌ってくれへんかな?」

学生時代に組んでいたバンドで作った曲をリリースしようということになり、ボーカル以外の楽器部分はすべて当時のメンバーが集まり、自分たちでレコーディングした。

ただ、当時の女性ボーカルだけはSNSを駆使しても見つからなかったので、今一緒にバンドをやっている25歳の女性ボーカルにお願いすることにした。

「私でよければいいですよー」

快く引き受けてくれたので、さっそくボーカルをレコーディングすることにした。ボーカルはレコーディングスタジオで録ろうということになり、二人でレコーディングスタジオに入った。担当してくれたエンジニアさんは女性の方だった。ウチの女性ボーカルよりも年上に見えたが、おそらく20代だろうと思った。

エンジニアさんに楽器の録音データを渡し、ボーカルのレコーディングに入る。

パパ。どう?もっとこう歌った方がいいとかあったら言うてくださいね。」

僕は今組んでいるバンドで「パパ」というあだ名で呼ばれている。若い子から見ると、僕はパパっぽく見えるらしい(笑)

実際に結婚経験はある。しかし、現在は独身で子供もいない。なので「パパ」と呼ばれることに最初は違和感があったのだが、今ではすっかり慣れていた。

「どうですかね?」

エンジニアさんに聞いてみる。

「いいと思うんですけど、ここをもうちょっとこう歌った方が・・・」

などアドバイスをいただきながら、ボーカルを録り終え、3人で聞いてみる。悪くないように思えた。

「パパ、どう?」

「ええと思う。どう思いますか?」

「いいと思います。それでは、このままミキシングに入りましょう」

エンジニアさんがミキシング(全体の音の調整など)をしてくれることになっていたので、ここからの作業はすべてお任せした。エンジニアさんの作業中、僕たちは完全に待ちの状態になるので他愛のない話をしていたが、その中で女性ボーカルは僕のことを当然のように「パパ」と呼ぶ。

僕にとっては当たり前のことだが、「パパ」、「パパ」と連呼されふと思った。

(エンジニアさん、どう思ってんねやろう。。。)

「パパ」と呼ぶ女性は25歳、呼ばれる僕は40歳手前のおっさんである。娘にしては僕が若すぎる。しかし、「パパ」と呼ぶ方も、呼ばれる方も至って自然である。なんか、そんな感じに見られているのではないかと気になり出した。

そう思い始めた矢先、女性ボーカルに電話がかかってきたので、彼女は電話に出るためレコーディングスタジオを出た。レコーディングスタジオはエンジニアさんと僕の二人になった。すると、黙々と作業を続けていたエンジニアさんが手を止め、

「すみません、、、あの、、、聞いて良いかわからないんですが、、、」

「ですよね!わかります!!でもね、違います。違うんですよ。大丈夫です。決してそういう感じではないのでご安心ください!」

そして「パパ」というのは、バンド内での僕のあだ名だということを全力で説明した。

「そうだったんですね」

と笑う彼女の笑顔がとても印象的だった。いろいろ想像させてしまったのかな。非常に申し訳なかったです。。。

「パパ」という単語は時と場合によっては誤解を与えてしまうことを勉強しました(笑) 今後気をつけようと思います。ちなみに、そんなエピソードとともに出来上がった曲は以下になります。よければ聞いてみてください^^


おわりに

短編集第五弾を書いてみました。

最初に書いた話は恒例の忘年会なのですが、この前、Kさんから「今年もやるよな?」と連絡きたので一安心です。よく考えたら、ちょっとやそっとのことでへこたれる人ではなかったです^^;

肺炎になったしょうまくんですが、無事肺炎が治って今は元気になっているそうです。しょうま肺炎やなくてよかった(笑)

エッセイを2本続けたので、次の記事は小説の続きを書こうと思います。

今回も最後まで読んで下さりありがとうございました。

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