残念すぎた打席〜高槻市長杯にて〜


今回の話

会社で野球チームを結成しているのですが、春と秋に公式戦があります。その公式戦でのお話を今回は紹介したいと思います。

野球チームについて

会社のメンバーで野球チームを結成している。結成は5年前。このチームで僕は監督をやっている。

野球経験者が少なかったので結成当初はなかなか勝てなったが、年を重ねる毎にみんな上手くなってきて、新たに野球経験者も入ってきたりして、2年目くらいから徐々に勝てるようになってきた。

活動は月2回ペース。主に練習試合や練習をしている。

参加する公式戦は春と秋に開催される「高槻市長杯」という大会。会社が大阪の高槻市にあるので、このチームは高槻の野球連盟に所属している。

やはり、公式戦は雰囲気が違うので、メンバーの気合いの入り方も違ってくる。対戦相手が決まると大会までの間、平日にバッティングセンターに行くことが増える。そして、この春の大会も対戦相手が決まり、チームは公式戦を迎える雰囲気になっていった。

対戦相手決定

僕:「ごめんなさい、強いとこ引いてしまいました」

いつも高槻市在住のメンバーが抽選に行ってくれるのだが、今回は都合が合わなかったため、僕が抽選に行った。そして、毎年上位に進出するチームを1回戦から引いてしまった。

高槻リーグは全部で120チームくらいあるが、強さのレベルで4つのリーグに分かれており。僕たちは一番下のリーグ。このリーグはだいたい35チームくらいになる。

今回の対戦相手は、ベスト8以上の常連で、負けたチームもだいたい優勝したチームとか準優勝したチームとかだったので戦績だけ見ても強いことがわかる。

先輩メンバー:「まあ、引いたもんはしゃーないよ。またバッティングセンター行って練習しよう!」

こうして、バッティングセンター週間が始まった。

バッティングセンターにて

水曜日がノー残業デーなので、バッティングセンターは水曜日に行く。メンバーは固定でなく、その日都合のつくメンバーで、各々が仕事終わり次第向かうという感じ。なので早く着くもの。遅くなるものが出てくる。

その日、僕は何人かのメンバーとランニングでバッティングセンターまで行ったので、ついた頃にはもう既に打っているメンバーが何人かいた。会社からバッティングセンターまで約7kmである。

僕:「Kさん来てるんですね。」

Kさんという会社の先輩がゲージの中で打っていた。このKさん、野球は未経験者だが、頑張り屋さんである。

先輩メンバー:「もう5ゲーム目やで」

僕:「5ゲーム!打ちすぎでしょ。。。」

このバッティングセンター、1ゲームが25球なので、5ゲームだと125球。もう十分である。5ゲーム目を打ち終え、出てくるKさん。

Kさん:「何か、納得いかないすわ。」

僕:「もう十分やと思いますよ。」

Kさん:「そう思うんですけどね。なんかしっくりこないです。」

そういってまたゲージへ入っていくKさん。結局、Kさんはこの日、9ゲームを打った。球数にして225球である。こんなに打つ人を僕は今まで見たことがない。

また、このバッティングセンター、1ゲーム300円なのだが、回数券が売っており、2000円で8ゲーム打てる。

9ゲーム打つなら回数券買った方がお得なのだが、Kさんは300円を払い続けた。そして、メンバー全員に突っ込まれていた。そういうお茶目なところもあるので、Kさんはみんなから愛されていた。


公式戦開始!

そして、公式戦当日を迎える。球場に行き、対戦相手を見る。やはり、強そうである。僕たちのチームは平均年齢が30代の中盤から後半くらいになるが、相手チームは間違いなく20代。

(厳しい試合になる)

そう思ったが、相手が強いのはわかっていたことである。うちのチームも強くなってきてるし、やりようによっては勝てると思っていた。Kさんは頑張っているが、まだ他のメンバーの方が上なので、公式戦はベンチスタート。そして試合が始まった。

先行はうちのチームだった。立ち上がりを攻めたいと思っていたが、相手ピッチャーが予想よりも良く。あっさりと三者凡退で終わってしまう。

なかなか点取れなさそうし、先に点をやってはいけない。そう思っていたが、うちの先発ピッチャーが大乱調でいきなり1点を取られ、尚もノーアウト満塁のピンチ。

ここでピッチャーをサウスポーのエースにスイッチ。あと、2、3点は覚悟していたが、この場面を変わったピッチャーが三者三振で切り抜ける!

これでペースをこっちに持ってこれる!と思ったが、チャンスは作るものの後1本が出ず点が入らない。しかし、こちらも相手打線を完璧に抑え、中盤まで1-0のまま投手戦が続いた。

迎えた4回。守備が乱れ1点を失ってしまう。強いチーム相手にミスをしてしまい失点。典型的な負けるパターンである。もう、無理やりにでも流れを変えにいくしかなかった。

Kさんの打席

僕:「Kさん、5番バッターのところでいきます。準備しておいてくださいね」

Kさん:「わかりました!」

このKさん、野球は初心者なのだが、ラッキボーイ的なところがあり、これまでもデッドボールなどで流れを変えてくれたことがあったので僕は期待していた。

5回の攻撃、4番バッターからだった。5番バッターこの日は絶不調だったので、ここでいくと決めた。

4番が凡退する。そして僕が審判に告げる。

「代打!K!」

チームメイト:「K!思い切っていけよ!」

チームメイト:「バッティングセンターで9ゲームも打ったし打てるぞ!」

チームメイトの声援を背に受けながら打席に向かうKさん。そして、打席に入る。

チームメイト:「初球からいけよ!」

ズバン!!「ストライーク!!」

バットが出ないKさん。

チームメイト:「ど真ん中のまっすぐやないか!狙っとけ!次もまっすぐやぞ!!狙っとけよ!!」

ズバン!!「ストライーク!!」

二球目もバットが出ないKさん。

チームメイト:「同じ球やないか!突っ立ってんとバット振れ!!」

二球で簡単に追い込まれるKさん。

チームメイト:「追い込まれたぞ!もう後なくなったからしっかり振れよ!!

ズバーン!!「ストライーク!!バッターアウト!!」

チームメイト:「お前は何でバット振れへんねんあほー!振らんねやったらバット持って行くな!!

チームメイト:「9ゲームも打ったのに何してんねん!!

とぼとぼとベンチへ帰ってくるKさん。

僕:「めっちゃ固くなってましたけど、手が出ませんでしたか?全部同じ球ですよ。」

Kさん:「いや、あのね。違ったんです。」

僕:「何が違いました?」

Kさん:「バッティングセンターのボールとね、全然違ったんです!あんなボールバッティングセンターになかったんです!バッティングセンターはね、違ったんですよ!!あのボールなら打てたんです!!

チームメイト:「当たり前やろあほ!人が投げてんねん!

チームメイト:「だいたい9ゲームも打ちすぎやねん!!

チームメイト:「もうKはバッティングセンター禁止じゃ!!

チームメイトから散々に言われるKさん。でも、みんなKさんのことが大好きだからこその言葉。

こういうやりとりを見てると良いチームだなと思う。

今回、試合には負けたがバッティングセンターの打ちすぎは良くないとKさんが身をもって教えてくれたので、教訓にしようと思う。

おわりに

今回はチームのKさんを紹介しました。文面だけ見るときつく感じるかもしれませんが、みんなKさんへ愛を持って言うているので、雰囲気はすごく良いんです。

Kさんをいじることによりチームの雰囲気が良くなるので、それだけでもKさんはいてくれてありがたい存在です。結局試合は4−0で負けてしまいましたが、楽しい公式戦でした。

Kさん、野球の忘年会でも色々と伝説を残してくれてるので、また紹介したいと思います。

今回も最後まで読んでくださりありがというございました。

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