MIZUNOへの挑戦


今回のお話

野球が大好きで、現在二つの草野球チームに所属しています。学生時代の友人繋がりで結成したチームと、会社のチームがあるのですが今回は前者のチーム結成当時のお話を紹介したいと思います。

野球チーム結成!

大学を卒業して2〜3年経った頃に、学生時代の友人から草野球チームを作るので入らないか?との誘いをもらった。

その友人の地元の知り合い達で結成するとのことであったが、僕は何人か知っていたし、何より野球が大好きなので入らせてもらうことにした。

チームを結成して活動が始まると、面識のなかった他のメンバーともすぐに仲良くなれた。試合の他にもBBQなどのイベントが結構あったので、自然と仲良くなった。

仲良くなると、試合中に仲間同士でお互いのミスをイジッたりできるようになってくるので、凄く楽しくなってくる。和気あいあいとした感じで、このチームの雰囲気は結成当初からとてもよかった。

さて、このチームのレベルはというと、結成初年度からそこそこ強かった。

野球をバリバリにやってたメンバーもいたが、そうでないメンバーも、サッカーとかバスケとか、スポーツ経験のあるメンバーがけっこういた。

そして、スポーツ経験のあるメンバーの運動神経は総じてよかったので、野球もすぐにできるようになった。

そういったメンバーが多かったこともあるが、このチームが強くなった一番の要因は、メンバーの向上心だと思う。

特に、野球経験もなく、それほど運動経験もないというメンバーの「うまくなりたい」という気持ちが凄く強かった。

試合のない週末はそういったメンバーが中心となって練習をしていた。ほんとに、毎週のようにやっていたと思う。

バット購入

僕は小学校、高校と野球をやっていたので(中学時代はなぜか柔道をやっていた)、チームでは野球できる方だった。

なので、極力練習には参加して、僕が教えてあげれる部分は教えた。

「上手くなりたい」と必死に頑張るメンバーが大好きで、そういうメンバーと一緒にいることで自分も凄く元気をもらえたし、前向きな気持ちになれた。

なので練習に参加していたのは、チームを強くしたいという思いももちろんあったが、一緒に練習する時間が楽しかったという方が大きい。

練習を重ねるにつれ、運動経験のないメンバーのレベルも上がってくる。しかし、やはりそこには差が生じる。何かきっかけをつかんで伸び出すメンバー、中々上達しないメンバー、差が出てくる。

その中で、Sくんというメンバーが伸び悩んでいた。このSくん、練習に来る回数は他のメンバーよりも少なかったが、来たときは頑張っていた。そしてSくんは主に打撃で悩んでいた。

Sくん:「ゆういっちゃん(僕のこと)、どうやったら打てるようになる?」

僕:「バッティングは難しいよ。すぐに打てるようになる方法は多分ないし、素振りとか地道にやるしかないと思う。」

Sくん:「ほぉ!」

(このSくん、「そう」とか「わかった」とか、相槌とかのタイミングのとき、必ず「ほぉ!」という返事になる。「Sくんもそう思うやんな?」⇒「ほぉ!」みたいな感じ。たまに「なぁ!」となるときもある)

僕:「バッティング頑張っていこな!」

Sくん:「ほぉ!、ありがとう!」

必ずSくんは回答の前にも「ほぉ!」か「なぁ!」を入れてくれる。メンバーみんな、これが好きだった。

練習、試合を重ねていき、運動経験のなかったメンバーにもヒットが出始める。練習を頑張ってきたメンバーが打つと、チームは異様に盛り上がる。Sくんにもたまにヒットが出るようになってきいた。

こうなってくると野球が楽しくなってくる。

Sくん:「おれ、自分のバットほしいんやけど。」
(Sくん野球好きになってきてくれてる)と感じ嬉しかった。

僕:「ええと思うで。チームのバットより自分のバットで打った方が気持ち良いやろうし」

Sくん:「なぁ!オレも買うわ。ゆういっちゃんってどこで買うの?」

僕:「淀屋橋のミズノとかよく行くで。」

Sくん:「ほぉ!オレもそこ行くわ。」

ついて行ってあげたかったが、Sくんと予定が合わなかった。でも、ミズノの店員さんちゃんと説明してくれるし、間違えた進め方しないはずなので、一人で行っても店員さんに聞けば大丈夫と説明し、Sくんは一人で行くことにした。

僕:「Sくん、良いバットに出会えてたらええな!」

Sくん:「なぉ!」

こうして、Sくんは後日ミズノへ向かうことになる。

MIZUNOへ!

次の試合のとき、Sくんは購入したバットを持ってやってきた。

僕:「かっこええバットやん!」

Sくん:「なぉ!定員さんが、このバット打てるって勧めてくれてん。」

当時はまだ、後にミズノの人気商品となるビヨンドマックスがなかったので金属バットであったが、それほどの長さはなく、振ってみた感じ重心がバットの真ん中にあるミドルバランス型のバットで軽くて振りやすかった。

なるほど、初心者向きのバットだと思った。

僕:「これでヒット出たらええな!」

Sくん:「なぉー!!」

しかし、この試合も、次の試合もヒットがでない。バットを変えたといっても、もちろんそれだけでヒットが打てるわけではない。そんなに甘いものではない。

そのバットが自分に合う、合わないも重要だが、野球経験がなく、運動経験もそんなにないSくんにとっては、やはり素振りなど、基礎的な練習が一番重要である。

しかし、Sくんはそうは思ってなかった。このバットにするとすぐに打てると思っていたらしい。

Sくん:「あの店員さん、このバット打てるっていうたのに、全然うたれへん!!」

僕:「バット変えたからってすぐ打てるもんでもないよ。やっぱ練習大事やで。」

Sくん:「ほぉー。でもなぁー。」

と何か納得していない様子だった。。。

次の試合のとき、いつも穏やかなSくんが少し尖ってるように見えた。

Sくん:「ゆういっちゃんちょっとええ?」

僕:「どうしたん?」

Sくん:「オレな。納得できへんかったからミズノ行ってきてん。」

僕:「え?またバット買うたん?」

Sくん:「ちゃうねん。打てるって聞いたのに打たれへんから文句言うてきてん」

僕:「え・・・?文句・・・?」

嫌な予感がした。

僕:「なんて?」

Sくん:「店員さんにな、このバット打てないんですけど!!って言うてきたってん!!」

予感的中。。。

僕:「Sくん、店員さん困ってはったやろ・・・」

Sくん:「ほぉ!そやねん!」

気の毒すぎる。。。店員さん、対応に困ったに違いない。。。

Sくんはとっても素直で良いヤツなので、おそらく「このバットは初心者向きで振りやすい」みたいな説明を「初心者でも簡単に打てる」と解釈し、変換された解釈を信じていたに違いなかった。

僕:「Sくん、バットを変えたからってすぐ打てる訳ではないねん。そんな魔法みたいなバットないねん。Sくん初心者やから、初心者向きのバットを店員さんは勧めてくれたんやと思う。だから、そのバットでも、やっぱり練習はせなあかんねんで。」

Sくん:「ほぉ。バット合うとか合わないとかの話されたけど、打てるって聞いたからなぁ。」

納得してない様子で素振りを始めるSくん。その素振りを見る限り、打てない原因はバットでなく技術であることは明白だった。

ミズノの店員さん、Sくんをうっとしい客やと思ったかな。でも、だいぶ変わってるけど、素直でとっても良いやつなんですよ。変わってるけど。。。

今度Sくんと一緒にミズノに行く機会があれば、店員さんにSくんの良いところを説明しよう。素振りを続けるSくんを見ながら、そんなことを思っていた。


おわりに

この話が、もう15年くらい前の話です。僕はこの後仕事の関係で名古屋に行って、野球には行けなくなって、その間にSくんは野球に顔を出さなくなったみたいです。3年くらいで大阪に帰ってきたので、チームにまた戻ったのですが、Sくんは野球をやめてしまってました。でも、Sくんとは今でもとっても仲良しでよく遊びます。Sくん、面白いエピソードを結構持っているのでSくんの話はこのブログの中でもちょいちょい書いていこうと思います。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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